2018年8月19日4 分
最終更新: 2020年8月14日
[964turbo フルコン車両を修理、Link化へ]
2017年11月
964ターボのフルコン車両を手に入れました。
92年D物 964ターボ EMSフルコン
E/G OH済
カム993GT-2
バルブスプリング強化
チタンリテーナー 等々
の、チューニングエンジン。
これは速そう!と、胸が躍る。
1)ABS故障発覚
納車当日、なんと時速30キロ走行時にブレーキがフルロック。
本来はここで、ABSが効かないとダメなのですが・・・
原因を追究する為、色々な速度でテストしましたが、全てフルロック。
これでは危なくて、乗れません。
原因を探っていくと、
・マスターシリンダー新品交換
・ワンウェイバルブ キャリパー交換
しましたが、まだフルロックが直りません。
次は、ABSコントロールユニット・ABSブースターポンプを他の964ターボから移設、テスト走行しましたが、まだフルロックは直りません。
残るは、ABSユニット本体しかないです。
しかし、ターボのユニットは、生産終了しており、入手出来ません。
が。
・・・実は、ターボのユニットに合うユニットが存在するんです。
(適合テストやBOSH品番から探し出すのが大変でした)
適合テストをし、サーキットへ持っていき、テスト走行しても、何の問題もありません。
完全に直りました!
2)AF計から煙が出る
原因を調べたところ、粗悪な配線の結び方がされてあったため、その配線と他の配線がリークし、煙が出てきました。
もちろん、端から端まで全て撤去。
違うメーカーのユニット・メーター・配線全てを1から取り付け直しました。
3)エンジン不調~Link化へ~
マフラーからの黒煙が酷い。
エンジンレスポンスが重たく、全く吹けません。
ロータリー車以上に燃費が悪いです。
追究していったところ、EMSフルコンのセッティングが不完全であり、大気圧も読み取っていないような状態でした。
そのため、フルコンを交換することにしました。
今回はEMSではなく、最新の「Link」に交換です。
その作業をしている中、元のEMSの配線がおかしいことが発覚。
途中で配線の色が違う色になったり、つぎはぎの配線が多かったため、大変危険な状態です。
全て撤去し、1からLinkの配線を引き直しました。
4)5000回転以上回らないトラブル
Linkでの初期セッティングは出ましたが、数日してから電気系のトラブル?5000回転以上回りません。
また、頭の痛い話です。
よって、デスビにピックアップセンサー取り付け。
フェールレギュレター機械式から電気式へ変更し、Linkで制御しました。
デスビのガバナを加工固定、吸気温度センサー取り付け・イグニッションコイル交換。
すると、全て問題が解消しました。
全開に回ります!!!!!!
尚、
オイルクーラー電動ファンエアコン、吸気温度、点火時期、ブースト、大気圧、燃圧等々
全てLinkで制御しています。
5)ブーストの不安定
その後、調子よく走っていたのですが、どうも、ブーストが安定しません。
スプリングをまず、1.0barに交換。
ウエストゲート修理点検。
ウエストゲートに行くバキュームホースシステムをオリジナルに戻すと、ブーストが安定しました。
ブースト的には、これで十分OKです。
6)タービントラブル
K27ハイフロータービンが装着されていましたが、外して見てみると、どこのものか分からない、タービンホイルとインペラが付いておりました。
全く使い物にならず、ブーストがすぐに垂れます。
タービンサイズが小さいのと、エキゾーストハウジングがK27のノーマルのままだったことも原因です。
これではパワー的にも合わないのは勿論ですが、シャフトにスラストのガタがあり、使い物にならず、交換しました。
7)KKK K28タービン
KKK K28タービンを入手しました。
ほぼ新品でしたが、もう一度フルOH、フルバランス取り、スラストベアリング熱価型(熱に強いタイプ)エキゾーストタービンハウジング、等々
少し改造して、K28改を作成しました。
取り付けたところ、バッチリ!
フルブーストでブーストが垂れずに安定しています。
ドッカンターボではなく、3500回転くらいから、モリモリと来ます!
サーキットで走るには、レスポンスが大事なので、これくらいが良いでしょう。
ちなみに、51R改を入れたとすると、750馬力は狙えるのですが、楽しいのはストレートだけになってしまうため、やらない方向です。
8)吸気温度調節
吸気温度を下げるため、インタークーラーとスポイラーの隙間がかなりあったので、エアガイドを作成。(HPより購入可能)
また、リアウイングの穴あけ加工もし、テスト走行してみました。
Linkのマップデータで見たところ、約25℃以上下がりました。
9)付け加え
付け加えで、ターボはシリンダーヘッドに二次エアーの穴がありますが、この車両は簡単なヘリサートが打っており、スコスコで、2番と3番がヘリサート・タイムサートごと吹き飛び、タップの切り直し修理が大変でした。
1・4・5・6番も後々なると思いますが、この先、根気よく対処していきます。
なお、エンジンまわりのボルトナット類・オイルホースバンドなど、全て緩かったので、全て点検交換しました。
以上が、964ターボ EMSフルコン車両 納車してからの修理・Link化作業でした。
★今後のチューニング予定★
足回りが少し柔らかいので、仕様変更する予定です。
また、マフラーも、あまり抜けが良くないので、考え中・・・!
スタビライザーのLinkのストローク変更も予定中!